あなたは賃貸暮らしですか?もしくは社宅とか実家住まい…?
この記事を見てくださっているということは、きっと持ち家に住んでいない30代~40代の方だと思います。
30代以上で結婚していて、家族がいる、特に子どももいる世帯となると、持ち家に住んでいる人が大半ですよね。
特に、4人家族だと、分譲より狭いことが多い賃貸暮らしは、まだまだマイノリティだと感じます。
しかし、持ち家に住んでいないことで、みじめ…と感じる必要はまったくありませんよ!
分譲マンション購入に失敗し、今は2LDK賃貸マンションに住んでいる4人家族の私(40代夫婦)が、
持ち家じゃなくても(買えなくても)みじめに感じる必要はないよ
と思う理由を書いていきます。
どうぞ、ご覧ください。
Contents
持ち家率は気にしない・見栄をはらない
持ち家率、年代別の表です。
1988年と2013年の比較ですが、だいぶ持ち家率が下がっているのがわかります。
自分のまわりは、ママ友も親族も結婚してこどもが生まれると、大体が持ち家に住んでいるので、こんなに率が低いのは正直驚きました。
だいたいこどもが小学生になるころには、家を購入して持ち家に住む人が多いから…
しかし、今は2020年、2013年よりももっと持ち家率が下がっていると思います。
でも、まわりが家を購入し始めたり、あおられたり、35年ローンを組むなら
今買うしかない、えいっ!
と勢いで買ってしまいがちなのが家。
また、持ち家に住むことが当たり前(賃貸より安く、資産にもなるから)という親世代や、周りの人のすすめ、賃貸は恥ずかしい…といった価値観により、お金もないのに見栄で家を購入している人が多いのです。
この、昔ながらの価値観や、広い家に住みたい、人にうらやましがられたい、などの見栄で家を購入してしまうと、後々ローンに追われて苦しくなったり、「無理して家を買わなきゃよかった」と公開するはめになるので、おすすめできません。
なぜ、こんなに言い切るかというと、私自身がそうだったからです。
もちろん
- 頭金が十分ある
- 将来的に金利があがっても、家族に何かあっても余裕をもってローン返済できる
- 現金一括で購入できる
というあなたは、迷わず購入をおすすめします。
無理して家を購入してはいけない理由
家を購入して後悔した人がたくさんいる
実は、家を購入して後悔している人はたくさんいるのをご存じですか?
みんなまわりの人には言いませんよ、見栄を張りたいから。
だって、かっこわるいじゃないですか。
無理して家を買って、ぎりぎりのローン組んで、生活がカツカツなんて…
もちろん、たくさん頭金を出せたり、キャッシュで購入した人は別ですよ。
でも、大半の家庭にとって、マイホームは高い買い物です。
だいたい、月数万円のローンを組んでいますよね。
失敗しない!と色々考えて購入しているつもりでも、初めての家購入では、夢のマイホームという言葉につられて、盲目になっていることも多いんですね。
実際、私もそうでした。
10年以上前に、夫が29歳の時に中古マンションを購入しましたが、結局売却した苦い思い出があります。
絶対、思っている以上のお金がかかるし、想定外のトラブルに見舞われることがあります。
また、住んでみたら、内見だけではわからなかった住みづらさや細かいところが気になったり…
あとは、お隣さんトラブルや、マンションだと同じくらいのこどもが住んでいたりして、ママ友に気を使わないといけなかったり…
ママ友付き合いが苦手な人にとっては、合わないと苦痛かもしれません。
そんな時、賃貸なら引っ越せますが、購入しているとすぐ引っ越せませんよね。
家を買った(ローンで)=自分のもの
ではありません。
40代は住宅以外にお金がかかる
こどもがいる40代であれば、これからの10年前後は、こどもにかなりお金がかかります。
うちは今、子ども2人中高生になりましたが、働けど働けど、ザルのようにお金が消えていきます…
- 40代以降は、健康寿命が短く、ローンを払えない期間がでてくるかもしれない(病気や通院など)
- こどもがいる40代は、こどもにお金がかかる
「家を購入すれば、契約者が亡くなった場合、ローンを支払わなくてよくなるから、買ったほうが良い」
と言われます。
確かにその通りですが、亡くなるより、
病気になるかもしれない、車椅子生活になるかもしれない、すると、今まで通り、通勤できなくなるかもしれない
その方が、確率もリスクも高いです。
病気になったって、ローンはチャラになりませんから。
繰り返しますが、40代以降は、色々なシーンでお金がかかるようになります。
- こどもの教育資金がかかる
- 親の介護や身の回りのことにお金がかかる
- 社会保険料(介護保険料が追加)が上がる
など、笑っちゃうけど笑えないくらい、しょっちゅうお金がかかります。
子どもの教育資金は、ある程度予想できるかもしれませんが、意外と大変なのは、自分の親のお世話にお金がかかるようになってくるところです。
もちろん、親御さんに十分な老後資金があれば問題ないのですが、病気になった時に予想以上お金がかかり、資金がどんどん減っていくことが予想されます。
私の義理の母がガンになり、最期緩和ケア病棟に入院したとき、1か月で66万かかりました。
一番高い部屋(個室)だったので、この金額なのですが、医療保険ではカバーしきれず、義理の母の貯金を切り崩して支払っていたので、どんどん預金が減っていくんです。
もっと安い病室もあるのですが、病院も商売ですから、はじめは高い部屋に入院させるようです(多分)。
亡くなる前に、月30万ほどの病室に移ることができました。
ちなみに、義理の母はガン保険未加入でした。
ガンになってから知ったので、もうどうすることもできず…
自分たちの親の場合、ジェネレーションギャップがあることも多く、私たちが当たり前に加入している保険に入っていなかったり、どこに何があるか把握できていなくて、余計な出費につながることもあります。
そんな時、40代以降の私たちが出費することを忘れてはいけません。
毎月高額な住宅ローンを払っていたら…
賃貸ならその点、家賃の安いところに引っ越しもできるので安心です。
老後戸建ては終の棲家になりにくい
終の棲家にするつもりで、夢見て購入した一軒家。
若い頃は、購入するときは誰もが夢見て戸建てを買うものです。
(マンションのほうが、将来売ることを考えて購入する人が多いですよね。)
でも、よほど条件が良くない限り、死ぬまで戸建てに住むのは難しいでしょう。
足腰が弱ったり、車椅子になるかもしれない老後。
門から玄関、玄関から室内に入るまで、ほとんどの戸建ては階段があります。
一人の力では、室内までたどりつくことができません。
門から玄関まで、バリアフリー工事をするのに何100万…とか払う必要がでてきます。
- 夫の実家は、4LDK戸建てに義理の母が一人暮らし(1階のみで生活、2階はほぼ物置)
- 私の実家は、2世帯住宅に両親が住み、1階(祖母宅)は空き家だけど、税金は両親が2件分支払い
どちらも戸建てで、今や年老いた親が片隅で生活しています。
子どもたちが巣立ってしまうと、戸建ては広すぎるのが現実。
ご近所さんもそういった人ばかり…
もちろん、戸建てを売って、駅近のコンパクトマンションに引っ越す年配者もいます。
でも、誰でもできることではありません。
多少の資金も必要になりますし、何より、健康と気力がないと、年をとってからの家の売却や引っ越しは難しいものです。
戸建ての場合は、地理的にもマンションより立地が良くないところも多いもの。
マンションと違い、土地は残りますが、思うように売れないこともあります。
40代以降で家を購入するなら、これらの理由で戸建ては終の棲家になりにくいので、おすすめしません。
40代以降は、夢のマイホームではなく、現実的な住まいにするのが大事
2,30代の若い時期であれば、夢のマイホーム購入、であり、老後のことまで考えずに買うものです。
広い戸建てでのびのび子育てしたり、趣味を楽しんだり…友達ファミリーを招くこともあるでしょう。
多少不便な場所でも、車があれば暮らせます。
若さと体力があれば、駅まで遠くても、バスに乗ったり、自転車で往復できます。
そして、長期ローンが組めれば多少無理しても家を購入できますね。
しかし、40代にもなるとそういうわけにもいきません。
若さも体力も段々なくなっていくこと、もしかしたら病気になり、自力で遠くの駅まで行けなくなるかもしれません。
自分の親も年老いてきます。
もしこれから家を買うなら、それらを踏まえた購入をしなくてはなりません。
でも、まとまった金額がないと難しいのが現実です。
ならば、買わずに、賃貸住まいのまましばらく過ごし、もう少しシニアになったときに、高齢者住宅に入居するほうがいいと思います。
高齢者住宅は、シニアに嬉しいサービスがあり、いざという時も慌てずに済みます。
義理の母が病気になった時、病気の高齢者が戸建てで一人暮らしすることの大変さを実感しました。
世間には、同じような問題を抱えた高齢者がたくさんいます。
老後、戸建ては広すぎるし、病気になったら暮らすのも大変。
思うように売却もできない。
お金ばかりかかる。
子どもたちへの相続問題もある…
歳とってからの持ち家維持も大変!
もっと早く、持ち家を売却してしまえばよかった!!
と思って住んでいる高齢者はとっても多いです(私の周りにもたくさんいます)。
持ち家は、子どもが巣立った後や、自分が高齢者になると負動産になりやすいので、40代のあなたにはおすすめしません。
まとめ
経済的な理由などで、家が買えない…そんなあなたも、みじめになる必要はないです。
むしろ、その分貯めておいて、高齢者になった時の資金にしておくほうがいいと思います。
高齢者で一番使えるのは、持ち家ではなく、老後資金です。
これがあれば、終の棲家となる住居も、施設も、入院費用も解決します。
自分のこどもに、金銭的な迷惑をかけることなく暮らせます。
亡くなった義理の母も、贅沢をせず暮らしていたので、ある程度の貯えがあり本当に助かりました。
無理して買った家は、助けてはくれません。
30代、40代のあなたは、むしろ持ち家がなくてラッキーだと思ってください。
家を購入したまわりの人たちは、実はみんな資金繰りに大変ですから…